■ MUKU-DATA  楓 耳付き
玄関を入ると大きな土間から中庭が見える開かれた窓
その大きな窓の下枠として使う材として楓の丸太を製材した。
丸太とは言っても昨日まで山に生えていた丸太ではなく
床柱(化粧柱)として昔に仕上げられ皮肌が凸凹している楓丸太から材を取った。
今回の設計者の意図は、楓の杢目ではなく、
出たり引っ込んだりする自然が作り出した曲線の線と影らしい。
玄関に入り正面開口部から差し込む光で材面は良くは見えないが
辺材部分(耳)の曲線やその影の姿を見せたかったらしい。
無垢材の魅力は材面に重点が置かれがちではあるが、
自然が創り出してくれた緩やかで時に急角度な無作為な曲線も
天然素材の大きな魅力のひとつだと思う。
建築は通常直線で構成されているかと思うが
そこに板材の辺材部分の陰でみえる曲線を取り入れる事
材を影として捉えるという見方、
また勉強になった。
今後に役立てようと思う。

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